綿
もめん、コットン、と慣れ親しまれている。
衣料用繊維として最も親しまれている繊維であるが、広く使われるようになったのは産業革命後である。
明治時代に紡績業が発達し、戦後の経済復興の大き役割を果たした。
産出国によって、品種は様々。天然繊維の特徴である。
特徴
綿繊維の断面は中空構造になっている。
また、天然のねじれを備え、綿繊維特有の弾力性、柔軟性、ふっくらとした肌触りを与えている。
ルーメン部は保湿性と吸湿性を与え、構成しているセルロースも親水性であるから静電気をほとんど起こさない。
アイロンがけを安心して行える耐熱性を持ち、引っ張り強度が乾燥時よりも湿潤時の方が強い。
衣料用として非常に使いやすい。
欠点
防縮性にかける。洗濯すると縮むのはこのためだ。
シワになりやすい。
最近のようにカジュアル性やん機能性が多く要求されるようになると、これらを改良するために機能加工が必要となる。
機能加工は綿の良い質感、肌触り、元々保有している機能を失う可能性もあるため、必ずしもいいことではない。
染色
反応性に富み、染色性が良い。
綿産業の発達
最近は、抗菌・防臭加工、消臭加工、撥水加工、光沢加工、セラミック加工など、様々な機能加工の開発が行われている。
綿のような、天然繊維は品質によって繊維の形態や性能が大きく異なることがある。
そのため、米国南部地方を中心に生産されている綿花など中級の質だが、生産量が多い品種を、交配技術や遺伝子組み換え技術をもちいて大量生産できる品種に改良しようという動きがある。