![エチンの燃焼熱とエネルギー変化](https://i0.wp.com/entropy.jp/wp-content/uploads/2024/12/エントロピー-726.jpg?fit=640%2C400&ssl=1)
エチンの燃焼熱を徹底解説:結合エネルギーから求める方法と詳細な計算手順
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1. はじめに:エチン燃焼の基礎知識
エチン(別名アセチレン、化学式:C₂H₂)は、産業界で広く利用される化合物であり、特に溶接や切断などの高温を必要とする場面で燃料として重宝されています。エチンの燃焼は、非常に大きな熱エネルギーを放出することが特徴です。
この燃焼反応は、以下のバランス化学反応式で表されます。
2 H-C≡C-H + 5 O=O → 4 O=C=O + 2 H-O-H
この反応式からわかるように、エチン2分子と酸素5分子が反応し、二酸化炭素4分子と水2分子が生成します。
2. 結合エネルギーとは:燃焼熱計算の基礎
化学反応におけるエネルギー変化は、反応物と生成物の結合エネルギーの差によって生じます。結合エネルギーとは、特定の化学結合を切断するために必要なエネルギーを指します。
燃焼反応の場合、反応物の結合を切断し、生成物の結合を形成する際に、エネルギーが放出されます。この放出されるエネルギーが燃焼熱となります。
3. 結合エネルギーを用いたエチンの燃焼熱計算
エチンの燃焼熱を計算するために、以下の手順で進めます。
3.1. 反応物と生成物の結合エネルギーを確認
反応物であるエチンと酸素、生成物である二酸化炭素と水の結合エネルギーを、表4.4から確認します。
3.2. 反応物の結合を切断するエネルギーを計算
エチン2分子と酸素5分子の全ての結合を切断するために必要なエネルギーを計算します。
3.3. 生成物の結合を形成するエネルギーを計算
二酸化炭素4分子と水2分子の全ての結合を形成する際に放出されるエネルギーを計算します。
3.4. 燃焼熱を計算
上記で計算したエネルギーの差から、エチンの燃焼熱を計算します。
詳細な計算手順と解答
上記の手順に従って計算を行うと、以下の結果が得られます。
- エネルギー変化:-1,256 kJ/mol C₂H₂
- 燃焼熱:1,256 kJ/mol C₂H₂
したがって、エチンの燃焼熱は1molあたり1,256 kJとなります。
4. 1gあたりの燃焼熱計算
エチンの分子量は26であるため、1gあたりの燃焼熱は以下の式で計算できます。
1,256 kJ/mol ÷ 26 g/mol = 48.3 kJ/g
したがって、エチンの1gあたりの燃焼熱は48.3 kJとなります。
5. まとめ:エチンの燃焼熱と安全な取り扱い
エチンの燃焼熱は非常に高く、取り扱いには注意が必要です。燃焼時には多量の熱と光を放出するため、火災や爆発の危険性があります。
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