光の三原色とその混合
光の三原色(赤、青、緑)は、視覚の基本的な色を形成する要素である。これら3色が重なる部分では白色が形成され、2色の重なりでは赤紫、青緑、黄色といった中間色が現れる。
これらの原理は、物体の色を認識する際に重要な役割を果たしており、特定の波長の光が吸収され、残った波長が反射または透過されることで色が知覚される。
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有機色素による色の認識
有機色素は特定の波長を吸収し、残った光を補色として人間の目に認識させる。たとえば、黄色の色素は黄色の光を吸収するのではなく、補色である青色の光を吸収するため、視覚的には黄色が認識される。
波長範囲に基づく吸収の特徴を以下に示す:
- 黄色色素の吸収波長 (λₘₐₓ): 480 ~ 490 nm
- 赤色色素の吸収波長 (λₘₐₓ): 490 ~ 530 nm
- 紫色色素の吸収波長 (λₘₐₓ): 530 ~ 580 nm
- 青色色素の吸収波長 (λₘₐₓ): 580 ~ 630 nm
- 緑色色素の吸収波長 (λₘₐₓ): 700 nm 以上
色素の光学特性
色素の吸収は、一般的に溶液中で測定される吸収スペクトルによって定量化される。個体状態で使用する場合、光学的特性として吸収率だけでなく、反射率も重要な要素となる。これを示す基本的な関係式が以下である:
T+A+R=1
ここで、
- T: 透過率
- A: 吸収率
- R: 反射率
色素を用いた光記録媒体の設計では、吸収率と反射率のバランスが性能に直結する。
実際の応用例:色素を活用した記録媒体
光記録媒体では、透過率を可能な限り小さくしつつ、吸収率を最大化することで、記録の感度を向上させる。例えば、CDやDVDにおける記録層は色素が利用されており、レーザー光の波長に応じた色素を選択することが重要である。これにより、正確かつ効率的なデータの読み書きが可能となる。
練習問題と解答
問題1: 波長530 nm付近の光を吸収する色素は何色として認識されるか?
解答: 緑色として認識される。
問題2: 透過率が0.3、反射率が0.4である場合、吸収率Aを求めよ。
解答:
式 T+A+R=1より、
A=1−T−R=1−0.3−0.4=0.3
問題3: 波長700 nm以上の光を吸収する色素の補色は何色か?
解答: 赤色の補色は青緑色である。
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