ppmとは何か?単位について詳細解説

ppmは、環境科学や化学、物理学などさまざまな分野で活用される重要な単位である。


1. ppmとは何か?

ppm(parts per million、百万分率)は、濃度を示す単位の一つであり、100万個あたりの割合を表す。特に気体や溶液中の微量成分を表現する際に使用される。例えば、1 ppmとは、100万個の分子のうち1個が対象成分であることを意味する。

ppmは以下の関係で表される:

  • 1 ppm = 0.0001%(10⁻⁶)
  • 10 ppm = 0.001%
  • 100 ppm = 0.01%
  • 1,000 ppm = 0.1%
  • 10,000 ppm = 1%

この単位は、大気中の二酸化炭素(CO₂)濃度、汚染物質の測定、溶液中の成分の測定などに広く用いられる。


2. 空気中の微量成分とppmでの表記

大気中の主成分は、窒素(約78%)と酸素(約21%)である。これらの成分は圧倒的に多いため、通常はパーセントで表される。しかし、大気中にはその他の微量成分が存在し、それらはppm単位で記述される。

例えば:

  • 二酸化炭素(CO₂):2012年の時点で大気中のCO₂濃度は0.0393%(= 393 ppm)であった。
  • アルゴン(Ar):約0.93%(= 9,300 ppm)
  • 一酸化炭素(CO)(大気汚染地域での値):0~10 ppm程度
  • オゾン(O₃)(成層圏のオゾン層):通常200~300 ppm程度
  • 窒素酸化物(NOₓ)(大気汚染物質):通常0~1 ppm程度

このように、ppmは非常に小さな割合を示す際に便利な単位である。


3. ppmの計算方法と変換

ppmの値をパーセントに変換するには、以下の計算式を使用する:ppm=パーセント×104\text{ppm} = \text{パーセント} \times 10^4ppm=パーセント×104

または、逆にパーセントをppmに変換するには:パーセント=ppm104\text{パーセント} = \frac{\text{ppm}}{10^4}パーセント=104ppm​

例えば:

  • 0.0393% = 0.0393 × 10⁴ = 393 ppm
  • 9 ppm = 9 ÷ 10⁴ = 0.0009%

4. ppmの実際のイメージ

ppmの値がどれほど小さいかを直感的に理解するために、以下の例を考える:

  • 1 ppmは、1,000 kmの距離で1 mmの誤差に相当する。
  • 1 ppmは、12日間のうち1秒に相当する。

これは、ppmが非常に微小な割合を表していることを示している。


5. 練習問題と解説

問1. ppmの練習

a. いくつかの国では、空気中の一酸化炭素濃度の上限が8時間平均で9 ppmに決められている。この濃度をパーセント濃度に変換せよ。
b. 私たちが吐き出す空気には一般に78%の窒素が含まれている。この濃度をppmで表せ。

解答: a. 9 ppm = 0.0009%
b. 78% = 780,000 ppm

問2. 100万分の1すなわちppmとは

1 ppmは12日間の1秒にほぼ等しいと言えるか?また、1,000 kmに対するあなたの歩幅の長さは約1 ppmだろうか?
解答:

  • 12日間(= 1,036,800秒)のうち1秒は、ほぼ1 ppmに相当する。したがって、この表現は正しい。
  • 1,000 km(= 1,000,000 m)に対して1 mの歩幅は1 ppmに近い。したがって、この表現も正しい。

6. まとめ

  • ppmは100万分の1を表す単位であり、特に微量成分の濃度測定に使われる。
  • 空気中の二酸化炭素や一酸化炭素などの成分はppm単位で表されることが多い。
  • ppmをパーセントに変換するには、ppmを10⁴で割る。逆に、パーセントをppmにするには10⁴倍する。
  • ppmの値は非常に小さな割合を示し、1 ppmは12日間の1秒や1,000 kmの1 mに相当する。


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