結合次数とは?

結合特性

電子対がなぜ重要かというのは、ルイス構造の決定や、 VSEPRモデルでの分子の形の決定、原子軌道・分子軌道の決定において非常に重要である。

なぜ重要なのかは、それぞれの記事を見ていただければわかると思う。

一つの結合性軌道を占めることによって、化学結合に寄与できる電子の数は最大2個!

ここではさらに、「結合次数」という概念を導入して学びを深めていく。

要点

結合次数は分子軌道において、2つの原子間の結合の正味の数を意味する。

任意の原子対でその結合次数が大きいほど結合力は大きい。

定義

結合性軌道にある共有された電子対が2つの原子間の”結合”なら、反結合性軌道にある電子対は”反結合”ということ。

結合次数:b は、このように定義できる。

結合次数の定義式

結合次数(bond order)

ここで、nは結合性軌道にある電子の数、n*は反結合性軌道にある電子の数である。

非結合性電子は結合次数を計算する時には無視される。

実例

F2

F2の電子配置は

F2分子の基底電子配置

であって、このうち

結合性軌道の名前

は結合性軌道。

反結合性軌道の名前

は反結合性軌道。

であるから、

F2分子の結合次数の計算

となる。

F2の結合次数は1で、ルイス構造やこの分子が単結合を持つという事実と一致する。

N2

N2の電子配置は

N2分子の基底電子配置

で、結合次数bは

N2分子の結合次数の計算

となる。

結合次数3は、三重結合に結ばれた分子に対応し、ルイス構造から考えても一致する。

N2分子のルイス構造

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