要点
単純な分子であっても、その形が対称性によって支配されない限り、結合角の値を予測する簡易な方法はない。
しかし、分子の形については、静電反発力と孤立電子対の有無に基づいた原子価殻電子対反発モデルが有用。
基本
VSEPRモデルでは、高電子密度領域
・結合を作っている電子対
・孤立電子対
・多重結合に伴う電子が集中したところ
は、相互間の反発を最小にするようにできるだけ遠い位置を占めると仮定する。
例:4個の高電子密度領域は正四面体の頂点
例:4個の高電子密度領域は三方錐形の頂点
に位置する。
VSEPRモデルを考える前に
VSEPRモデルを適用するとき、まずは分子もしくはイオン、のルイス構造を描き、中心原子を明らかにする必要がある。
続いて、原子の数と、中心原子が持つ孤立電子対の数を数える。
全価電子の数を把握したら、ルイス構造を描いて分子の形を決める。
ルイス構造の描き方は、↓の記事に簡単にまとめてある。
基本形の修正
分子の基本形が決まったら、結合電子対と孤立電子対との静電反発力の違いを考慮して、修正する。
これらの反発力の大小、は以下のようになる。
孤立と孤立 > 孤立と結合 > 結合と結合
孤立電子対間の反発が強い理由として、孤立電子対の方が結合電子対よりも平均して核の近くにあるから、他の電子対を強く反発するのだろうと考えられる。
以上
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