線結合構造
酢酸イオンの線結合構造を書くとき、
「二重結合をどこに書けばいいのか?」
という問題が出る。

酢酸イオンの二つの酸素は等価であるため、実はどの線結合構造も厳密には正しくない。
正しい答えはその中間。
共鳴構造
酢酸イオンにおける別々の二つの線結合構造は共鳴構造と呼ばれる。
共鳴構造の規則(ルール)についてはこちら。
共鳴構造は単にπ電子と非共有電子対の位置が違うだけ。
分子中の原子は完全に同じ位置にあり、三次元的な形も全く一緒である。

共鳴構造はこのようになり、←→の矢印で繋げる。
共鳴混成体
線結合構造で共鳴構造を書くと別の分子に見えるが、共鳴構造とは共鳴混成体という変化しない一つの構造で、二つの性質を同時に持っている。
他の分子と比べて特殊なものではない。
共鳴混成体は、線結合構造を用いて正確に書けないだけなのだ。
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