導入
軌道をエネルギーの小さい順に並べるには、まず軌道のエネルギー順位を理解する必要があります。
原子の電子配置において、軌道のエネルギー順位は主量子数 (n) と方位量子数 (l) によって決まります。
一般的には、エネルギーは主量子数が小さい方が低く、同じ主量子数ならば方位量子数が小さい方が低くなります。
解説
以下のルールを用います
- エネルギーが低い順に並べるには、(n + l) の値が小さい方がエネルギーが低い。
- (n + l) が同じ場合は、n が小さい方がエネルギーが低い。
これを基にして与えられた軌道をエネルギーの小さい順に並べます。
- 3d軌道: n = 3, l = 2 → n + l = 5
- 4s軌道: n = 4, l = 0 → n + l = 4
- 4f軌道: n = 4, l = 3 → n + l = 7
- 5p軌道: n = 5, l = 1 → n + l = 6
- 6s軌道: n = 6, l = 0 → n + l = 6
これらの軌道を (n + l) の値が小さい順に並べると
- 4s: n + l = 4
- 3d: n + l = 5
- 5p: n + l = 6
- 6s: n + l = 6
- 4f: n + l = 7
(n + l) の値が同じ場合は、n が小さい方がエネルギーが低いので、5pが6sよりエネルギーが低いです。
したがって、エネルギーの小さい順に並べると
4s < 3d < 5p < 6s < 4f
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